5月20日に種を撒きました。昨年は新潟地場産のニシノヤのみでしたが、今年はそれに加えて秋田産秘伝青大豆と
長野産タチナガハの三種類を撒きました。昨年同様、無肥料のままの状態です。
数日後に無事、発芽しました。発芽率はほぼ100%であり、その1〜2%の芽が鳩の被害にあいました。

6月8日ごろには畑全体に子葉が展開し、7月には畑全体が本葉で覆われる状態になりました。
6月8日 撮影 7月21日 撮影
8月初めには開花し、土壌の栄養が高いと思われる箇所では1mを越える高さまで成長しました。
枝や葉が大きく成長するが実がならないとよく言われますが、この心配は老婆心に終わりました。
化学肥料により無機窒素を多く加えた大豆畑では枝や葉が大きく成長するが実がならないことがよくあり、
また、今回のような無肥料で大きな実がなる事実を単純に結びつけると、大豆には肥料はいらないと結論付ける
ことは大きな誤りであると思います。大豆は最もたんぱく質の比率が高い作物であり、当然、成長するために
要求する窒素も多いはずです。その答えを解く鍵は土壌の状態にあるのではないでしょうか。
8月7日 撮影(開花) 8月7日(1m以上に成長)
8月下旬にはタチナガハの
莢はパンパンに膨れて枝豆
として食べ頃になりました。
秘伝青大豆はタチナガハより
2週間位遅れて莢が膨らみ
ました。秘伝青大豆の子実の
大きさと味は超1級品で
市販の枝豆では得られない
濃厚な味を楽しむことが
出来ました。
8月26日 撮影(タチナガハ) 9月2日 撮影(秘伝青大豆)
この畑は宅地用に雑木林を開墾したものです。この土壌は基本的に黒ボク土でありますが、一部、砂利交じりの褐色土の部分が有り、そのような土壌の場所では大豆の成長が悪くなっています。
9月2日 撮影
成長と共に9月の初めには、長野県産タチナガハが最初に黄葉期に入り、葉っぱは葉は黄色く色づき始めました。
同じ5月20日に種を撒いたにも拘らず、9月中旬では秘伝青大豆の葉は青々としているのに対して、
タチナガハは既に黄葉してもう直ぐ刈入れ時期を迎えようとしています。
そして、10月5日、タチナガハの葉が枯れ落ちて、莢が十分に乾燥していることを確認してから刈取りました。
また、10月16日に秘伝青大豆とニシノヤを刈取りました。
9月16日 撮影(左が秘伝青大豆、右がタチナガハ) 9月16日 撮影(根についた根粒)
全ての大豆の収穫が終わり、天日干しを行いました。収量は昨年の倍近くになりました。秘伝青大豆の実子が最も大きく、その一粒の重さは0.4〜0.5gです。
11月5日 撮影(天日干し)
来年の課題は土壌改良、連作障害調査と輪作です。耕作地の場所により大豆の成長が大きく異なり、地力が劣る箇所の土壌改良が必要であるようです。また、来年は3期目となるのでダイズシストセンチュウなどによる連作障害が生じる可能性があります。これを調査したいと考えてます。また、連作障害対策にトウモロコシやソルゴーによる輪作も検討しています。取り敢えず、緑肥としてイタリアンライグラスを蒔きました。
12月1日(緑肥)