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2021.08.01

最初期の真空管 WE VT-2, WE 3Aの展示

 1920年にアメリカで世界初の公共ラジオ放送が始まりUV-201A(GE)などのラジオ用の真空管が多数開発されましたが、それに先立って1913年からWE(Western Electric)は電話中継器用として真空管を開発しました。第1次世界大戦にける過酷な現場にも対応するため、1918年に真空管205Bを軍用に改良したVT-2が誕生しました。

 また、第1次世界大戦が終了した1920年代中頃には映画ブームが到来し、映画用に光電管が生産されました。1925年にWEは光電管1A,2Aを開発し、1926年には1Aを改良した3Aが誕生しました。

左側の真空管が光電管WE 3Aで、下のつまみを回して照射光量を上げると3Aから出力される電圧も高くなります。真ん中の真空管がWE VT-2でその中心部に電球のような赤く輝くヒーターが見えます。右側の普通の電球と比べると真空管が電球によく似ていることが分かります。

 光電管による光電効果の現象は光の粒子性の性質を示し、1905年にアインシュタインは「光量子仮説」により光電効果における光の粒子性を説明しました。また、アインシュタインの「光量子仮説」と1900年のマックス・プランクの「エネルギーの量子化仮説」をきっかけとして1926年には量子力学が誕生しました。

・参考資料「光の粒子性の誕生の歴史」(pdf.ファイルにリンク)

真ん中に光っているのがカソード(ヒーター)、そのすぐ近くにある梯子のような櫛形の金属がグリッド、そして、一番外にある金属板がプレート

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