今回、京大の北川さんがノーベル化学賞を受賞されましたが、彼の分野と私が経験したことと少し関連していますので、皆様にお伝えします。
北川さん受賞を私なりに簡単な言葉で表現すると、
「地味な現象が世界を変える」と言うのではないかと思います。
実は30年以上前のことですが、私はある企業の研究所において微量水分センサ・システムの研究開発に従事していました。
その際の私の上司が北川さんと同じ京大出のT氏であり、彼は物理化学、表面科学の専門家、私は電子工学、情報工学の専門でお互いに協力し合い、私は彼から多孔質機能性材料(セラミック、アルミナなど)による選択性物理吸着現象を学ぶことが出来ました。
その時に感じたことは、この現象は触媒技術などで化学工学、自動車分野などで非常に重要ですが、非常に地味な分野という印象があり、この研究でノーベル賞につながることは良い意味で驚きです。
最近は、注目される分野で研究したいと考える傾向が近年強くなっていますが、地味な分野でも個人的に非常に興味のあることがあれば、長い歳月をかけて一つ一つを積み上げていくことが重要であることを示していると私は考えています。
そしてその努力がいつかは花を咲かせることが出来ると信じています。
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