計測技術の萌芽は方位磁石、つまり方位センサに見ることができます。また、1787年に発明されたボルタの検電器が最初の計測器と言えるのではないでしょうか。また、1820年にエルステッドの電流による磁気作用の実験により現代の電流・電圧計の基礎が確立しました。すなわち、電流の大きさに磁気針の傾き角度が対応する原理に基づくガルバのメーター(検流器)が改良され現代のアナログ電流・電圧計となり、そしてデジタル・テスターへと発展していきました。
1827年に発見されたオームの法則により電気回路理論の基本が確立されました。それを発見したオームの実験においては当時における幾つかの最先端技術※が用いられました。また、現代においてもオームの実験を学ぶことは高度な科学技術を学ぶことにつながります。
※当時の最先端技術:ガルバノメーター、熱電効果、温度定点
計測技術のデジタル化は1937年、フランスのリーブがPCM(Pulse Code Modulation)方式を発明したことにより端を発しています。そして1948年にシャノンがPCM理論の確立し、1952年には ADCを用いたデジタル電圧計が登場しました。しかしながら、デジタルメータが普及するにはLSIの技術が必要であったため、計測技術のデジタル化は1970年代以降となりました。現代の計測技術はデジタルによるネットワーク化が主流となっています。また、高度なデジタル技術に対応したより高度なアナログ技術の必要性が高まっています。
実際に見たり、触ったりしていただきながら、歴史と科学を交えた解説とともに体験をしていただけます。
イベント・講座についてや、当館に対するご質問などございましたらメール・お電話にてお問い合わせください。
お問い合わせ