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2022.10.16

「無線通信技術の歴史」の掲載

 1888年のヘルツによる電磁波の実証の後、1899年にマルコニーが大西洋横断無線通信に成功しました。マルコニーは受信検出器にコヒーラを用い情報信号は0/1のデジタル信号でしたが、1902年にはフェッセンデンが振幅変調を発明し音声信号の送信に成功しました。また、ループアンテナなどの現代でも重要なアンテナ技術の多くはヘルツ、マルコニー、テスラにより無線通信の初期のころから用いられていました。そして、受信感度の向上とスピーカーで音声を聞く上で重要な真空管による増幅作用は1912年にド・フォーレにより発見され、本格的な無線通信の時代の幕が明けました。

夫々の信号を可視化することにより、振幅変調(AM)による送信とによる復調(検波、平滑)による受信の仕組みを体感することが出来ます。
いろいろなループアンテナを切替て電波を受信できるシステムです。
 ループアンテナの形状の違いなどにより感度が異なることを体感することが出来ます。
 各回路ブロックの接続を換えることにより、レトロが大好きなオジサンたちの人気のラジオの代名詞、並三、並四、高一を簡単に作ることが出来ます。また、高周波増幅を2段にすると超高感度なラジオに大変身。また、超高感度により高周波増幅回路同士が共振する現象も体験できます。
 小学生でも作ることが出来るゲルマニウム・ラジオですが、せっかく作ったのにラジオ放送を聴くことが出来ずに残念な思いをした方は多いのではないでしょうか? このラジオの科学・実験機はゲルマニウム・ラジオに高周波アンプ内蔵のループアンテナと音声用のパワーアンプを接続することにより高性能なストレート式ラジオに変身!
 今から約100年前に作られた真空管201Aの増幅率を簡単にチェックできる装置です。現代の真空管と比べると増幅率が小さく、201Aの増幅率は5~7と言われています。
 真ん中の真空管はラジオ放送が始まる前の真空管WE VT-2です。右側の発熱電球に似ていますね。この真空管は主に電話回線の中継増幅器に用いられていました。
 真空管ラジオAtwater Kent 33(USA, 1927年)は高周波増幅3段6球式(全て201A)の高性能で高価なラジオでした。
 RCA Radiola 18(USA, 1928年)も高周波増幅3段ですが、交流電源回路(エルミネーター)用の整流管を用いた7球式です。ラジオの基本性能(感度、周波数分解能など)はこの時点ですでに完成していたと言えるでしょう。

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